この記事を最後まで読んでもらえると、次のことがわかります。
⑥後記(ナチュラルドリフト中のラインの軌跡をイメージする重要性)
2023.2.22シャロムの森の状況
- 天気 晴れ
- 気温 -2℃(管理棟10時)

- 水温 0℃(L3入渓点付近10時半)
- 水位 平水(前回釣行2023.1.30との比較)



- 水位 平水(例年との比較)
- 風 無風
- 虫 ナシ
気象庁 過去の気象データ検索は、こちら
シャロムの森公式HPは、こちら
ヤマメの活性
シャロムの森に続く林道は、所々ガッチガチのアイスバーン。
スタットレスでノロノロと進むのが、安全策だ。
シャロムの森管理棟付近は、全く雪がない。

しかし、ちょっと渓流沿いをe-MTBで走れば、

もう少し3月だというのに、全く春を感じさせいない。
自宅の梅の木は、8分咲きって感じだ。

田舎と都会では情報格差はなくなりつつあるのに、季節の進行格差は縮まらない。
まぁ〜自然に喧嘩を売っても、勝ち目はないのだが・・・・。
L3を釣る。

かなり氷が溶けてきているが、「体重+装備」で100キロの僕が乗っても割れない場所も多い。
流れが緩く、水深がある場所を狙いたいが、氷に覆われ、釣りにならない。
距離を稼ぐことで、釣果を狙うことになる。
12月1月の釣行と比較して氷が若干溶けているか?
氷のエッジが鋭くなっている。

迂闊にティペットを氷上に置いたり、
フライを氷に接近させ過ぎると、
鋭いエッジの氷にラインが引っかかり、ピックアップ時に簡単にラインブレイクしてしまう。
ナチュラルドリフトさせる時には 「ラインを氷に接近させずに!」という条件も加わり、いいトレーニングになる。
いいトレーニングと思うのも序盤だけだった。
寒いし、釣れないし、ラインブレイクはするしで・・・・発狂寸前。
ヤマメは、水底にペアでいることが多い。
迂闊に接近すると、氷の下に隠れてしまう。
たまに「悠々と泳いでいるな!」っと思うと、氷の下であることがほとんど。
氷の下で泳いでいるヤマメは大胆に接近しても、逃げない。
すぐに横に直立して、素早い動きをしても逃げないことが多い。
おそらく氷の下にいれば、鳥などの外敵がきても手出しできないことを学習している。
ちょっとイタズラして、ウェーディングスタッフで氷を叩くとようやく逃げていく。
なんとも太々しい?ヤマメがいる。
水温0℃とあって、簡単には反応しれくれない。
流れが若干早く、スネ水深のポイントを探っていく。
水温が低すぎるせいか、ヤマメは群れをなしている。
フッキングしたら、素早くヤマメをポイントから離し取り込む。
5分ほど時間を経過させ、同じポイントから2匹目を狙う。
このヤマメをどう釣ったか?



2匹を立て続けに釣った。
この時期のL3では最大のポイントであろう。
「ヒザ水深+緩い流れ」というヤマメが群れる条件が完備している。
ポイント


ポイント①
障害物の下流にヤマメを確認する。
河川に倒れ込んだ枝の下流・・・・だが、障害物を潜ってきた虫しか喰わないのだろう。
しばらく観察してみたが、障害物より下流に泳いでくることはなかった。
水面の虫もナシという状況では、ライズは期待できない。
おそらくフライをキャストしても、無視・・・・・最悪は見にきてUターン。
キャストするか?躊躇するが、
- 雪上に人間の足跡が全くないことから、入渓者はいないこと
- 14番フライならリアクションバイトも期待できること
- 障害物(枝)の下流に定位しているので、上流からは流し込めないこと
などの理由からキャストすることにした。
ポイント②
ポイント全体を遠目から観察する。
ヒザ水深はありそうだし、流れも緩い、しかも右岸側に氷もない。
ここは、第1級のポイントだ。
水面に5秒もフライを静止できれば、釣れそうだ。
ポイント③
ポイント①のヤマメを釣り損じた場合、直近の障害物の中に逃げ込むと予想する。
入渓者が全くいないという状況では、10分もすれば障害物から出てくることが多い。
しかし、若干残る警戒心はあるだろう。
ヤマメの行動は、頭上は障害物で警戒し、エサを求める。
つまり、ポイント③で反応がありそうだ。
実釣
実釣ポイント①

ポイント①とキャスト位置との距離は、7m位。
左岸の水際には氷があるので、流芯右側にラインを逃して・・・・という作戦は選択できない。
緩い流れといっても流芯にフライとラインを落とすので、ドラック対策を行う。
流芯にフライとラインを置く時のドラック対策
水面スレスレにラインをフォルキャスト。
ループの先端がポイント上空を通る時に、ロッドを倒して、ラインテンションをなくし、クシャッとフライを落とす。
これで充分なスラックを確保する。
ラインは流芯にあるので、流れくるラインを撃ち返す縦のメインディングを数回繰り返しつつ、余分なラインを回収する。
フライがポイントにうまく入ったが・・・・・反応ナシ。
チラッとフライに反応したようにも見えたが・・・・フライ投下後しばらくして、ヤマメは障害物へ消えた。
実釣ポイント②

ここまで選択したフライは、14番CDC。
ポイント①のキャスト位置Aから低姿勢でゆっくりとBに移動する。
僕の場合は、ほぼ四つん這い・・・・・。
Bにおいても膝立ち姿勢。
極力ヤマメに釣り人の気配を悟られないようにする。
Bにおいてフライをチェックしつつ、ポイント②の水中の様子を観察する。
フライは、14番CDC。

14番CDCの主な釣果実績
ポイント②では、ヤマメを目視できない。
おそらく岩盤と砂地との境目付近に潜んでいる。
ヒザ水深であろうから、14番CDCをポイントに静止させておく。
キャスト方法は、「流芯にフライとラインを置く時のドラック対策」の省略版。
流芯にフライとラインを置く時のドラック対策
水面スレスレにラインをフォルキャスト。
ループの先端がポイント上空を通る時に、ロッドを倒して、ラインテンションをなくし、クシャッとフライを落とす。
これで充分なスラックを確保する。
ラインは流芯にあるので、流れくるラインを撃ち返す縦のメインディングを数回繰り返しつつ、余分なラインを回収する。
バックスペースはギリギリ・・・・ゆっくりとフォルキャスト1回、シュート。
ロッドを倒して、フライをFにクシャっと落とす。
・・・・1・・・・2・・・・出た!
明らかに水底から飛び出してきたようなジャンピング!
瞬間的にアワセを入れて、そのまま引き抜く。
ポイント③
ポイント③で反応してくれるヤマメは、おそらくポイント①から逃亡した奴だ。
こいつは手強い・・・・・。
ポイント②では、ヤマメを引き抜いて釣ったので、ポイント③への影響は少ないはず。
ポイント①を攻めてから15分以上経過しているので、ポイント①と同じヤマメだったとしても反応してくれるはず。
そんなことを考えつつ、14番CDCをメンテナンス。
キャスト位置は、ポイント②と同じB。
やや下流にキャストすることになる。
ポイント②でヤマメを釣ってから、5分後実釣開始。
スラックを十分入れたいところだが、障害物付近に14番CDCを置くことになる。
そこで、障害物のやや上流に14番CDCをナチュラルドリフトを短時間行う。

ラインが障害物に触れる前にピックアップする。
・・・・反応ナシ。
ドリフト時間が短いのかもしれない。
14番CDCにドライシェイクを施し、ポイントを観察する。
ヤマメは確認できない・・・・が、障害物の下?付近?に潜んでいるのは間違いない。
今度はドリフト時間を長くするため、ラインをちょいちょい引いて、14番CDCに生命感を与えつつ、ポイント③を横切る。

14番CDCがFに着水。
一呼吸した後、ラインを引く
F1で小休止。
ラインをちょいちょい引く。
F2で小休止。
ラインをちょいちょい引く。
Hで小休止・・・・14番CDCがフッと消えた。
瞬間的にロッドを煽って、アワセを入れる。
釣果5匹!すべてのポイントを公開!

サカナが出たのは、全て写真の中央付近です
写真のどこにサカナが潜んでいたか?
想像してみよう!










後記(ナチュラルドリフト中のラインの軌跡をイメージする重要性)
シャロムの森の1月2月釣行では、水際の氷にラインを引っ掛けるというトラブルが多発した。
原因は、ナチュラルドリフトを意識しすぎて、水面上のラインの形状を軽視したことにある。
ナチュラルドリフトでは、フライ投下地点付近に多くのスラックを作る。
スラックが解けるまでの時間、フライはナチュラルドリフト。
解けたライン(ティペット)については、全く意識していなかった。
真冬の釣行で解けたラインが水際の氷に引っかかるということが判明した。
真冬の釣行では水際に氷が張っているので、フライを流せる場所も限定されている。
それに加え、解けたラインが通過する水面上のスペースも必要。
水際の氷+解けたラインが通過するスペース・・・・フライをナチュラルドリフトさせることができる流れはかなり狭い。
さらに、ヤマメもイワナも水温0℃の環境下なので、水底にジッとしている。
水底から水面までのヤマメやイワナを誘い出すには、長時間のナチュラルドリフトが必要だ。
- ナチュラルドラフトが難しい狭い流れ
- 長時間のナチュラルドリフトの必要性
この正反対とも言える条件を克服しないと、反応は得られない。
実感したことだ。
克服するには、キャスト位置の選定、キャストの正確性が高レベルで要求される。
ナチュラルドリフト中のラインの位置を把握し続けることも重要?
いや、キャスト位置を選定する段階でナチュラルドリフト中のラインの軌跡をイメージさせることが重要だ。
これは、シャロムの森の真冬釣行での大発見!
「ナチュラルドリフト中のラインの軌跡の予想」は、シーズン中の釣りでも役にたつ技術であろう。
2023シーズンは、母の歩行機能低下により釣行回数が激減することがわかっている。
その状況でも多くの釣果を得るために、意識的に「ナチュラルドリフト中のラインの軌跡の予想」をやっていく。
積極的に釣果を伸ばす技術ではない。
むしろ、トラブルを減らし、効率よく釣果を伸ばす技術である。
トラブルの減少は、楽しい釣行に直結する。
無意識にできるようになりたい技術だ。
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