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2023.8.23シャロムの森の状況
- 天気 雨
- 気温 29℃(10時管理棟)
- 水温 17℃(10時半L3入渓点)
- 水位 減水(前回釣行2023.8.10との比較)
- 水位 増水(例年との比較)
- 風 無風
- 虫 ナシ
日本気象協会 みどり市1時間天気は、こちら
シャロムの森公式HPは、こちら
ヤマメ・イワナの活性
今回釣行は、L4・・・の予定だったが、雨・・・時々土砂降り。
釣行を行うか否かの判断に迷うレベルの雨。
林業の仕事人は、山に入っていない様子。
しかし、天気予報では午後から曇り。
10時に小雨程度なら決行と決めて、様子を見る。
9時半では少し晴れ間が出て、雨も止んだ。
よし!っと身支度を整える。
管理棟をいざ出発という段階で、小雨・・・・。
この程度なら・・・っと、e-MTBを走らせる。
いつもの水位撮影場所・・・・小雨から雨。
iPhoneを構えると・・・水面に横たわるいつもの木がない!
どうやら流させたようだ。
この木は、僕がシャロムの森に通い始めた頃にはすでにあったもの。
サカナの写真を撮り始めたのが、2018年。
その頃にはすでにあったので、5年以上はこの場所にあったことになる。
腐食などの影響もあるだろうが、今年の雨量の物凄さを感じざる得ない。
L3入渓点に到着・・・・すでに土砂降り。
決行するか否か迷うが、L4だとすぐに林道に上がれる場所は限定的だが、L3ならどこでもすぐに林道に上がれる。
それに、午後から曇り予報。
水も濁っていない。
っということで、釣行決行!
入渓しても土砂降り・・・・。
多少の雨なら木々の葉が屋根をなって、水面へのインパクトも少ない。
だが、今日は土砂降り・・・・木々の葉で濃縮された雨粒は水面にクレーターを作り出す。
こんな状況でサカナは水面を意識するのだろうか?
疑問に思いつつも、比較的水面の荒れ具合が大人しい場所を中心に12番スズメバチカディスを流す。
12番スズメバチカディスの主な釣果実績
ポンポン・・・ポンと3匹を釣った。
活性はいいと思うのだが、増水でどのポイントも流れが速い。
出来るだけフライを長時間見せる必要がある。
今日の傾向
- スネ水深以下のポイントでは、やや小さめのヤマメ。
- スネ水深以上ヒザ水深以下のポイントでは、やや大きめのヤマメ。
- いずれのポイントでも長時間フライを見せる必要があるので、上流から下流までしっかりとナチュラルドリフトさせて流し切ると反応がある。
- また流芯下流からの反応が多く、うかつにポイントに接近すると、走れる・・・・(泣)。
このヤマメをどう釣ったか?
入渓直後、ポンと釣れた。
雨降りの中で釣れないのは、相当にメンタルを削られる。
入渓直後のポンポンポン3匹は、メンタルを保つのに非常にありがたい。
増水なので緩い流れに出てくる・・・・っと予想したが、サカナは流芯下流の川底に潜んでいる感じだ。
緩い流れや緩流帯に長時間フライを置いても反応が全くない。
また、イワナを狙って反転流にも30秒ほどフライを置いておくが、反応がない。
流れを観察しても、流芯やその脇などにヤマメは浮いていない。
ポンポンポンと釣れたのが、不思議なくらいだ。
流芯直下の川底に潜むヤマメに狙いを絞る。
反応がありそうなポイントに直接フライを放り込んでいくが、反応がない。
- 表層は、相当に流れが速い。
- 川底はヤマメが潜む沈み石もあり、流れが遅い。
上記の流速の差を考えると、サカナは・・・・
反応あるポイント(捕食地点)より上流にフライを投下する必要がある。
上図の関係を意識して、釣りを行う。
ポイント
ヒザ水深、速い流れ、表層にヤマメは確認できない・・・・ドライフライで反応させるのは、難しいポイント。
流れを観察していると、表層にも水中にも流下物が多くある。
しかし、ライズはない。
偏光グラスを通して水中を観察しても、左右に動く物体はない。
全く魚影は確認できないのだが、このポイントは実績があることを鑑みて、サカナが潜んでいるのは間違いない。
実釣
フライは、12番スズメバチカディス。
12番スズメバチカディスの最近の釣果実績
上図より反応地点と認識地点の距離の差を考慮して、フライをFに投下する。
あっ!
という間に、下流まで12番スズメバチカディスが流された。
時間をおかず、すぐにFに12番スズメバチカディスを投下する。
速い流れに乗って、
あっ!
黒い物体が急浮上し、12番スズメバチカディスをHで抑え込んだ!
釣果14匹!すべてのポイントを公開!
サカナが出たのは、全て写真の中央付近です
写真のどこにサカナが潜んでいたか?
想像してみよう!
後記(放流魚と天然魚の違いとは?)
放流魚と天然魚との違いは、なんだろうか?
ペレットを食っている?
警戒心が薄い?
・・・・
僕は、尾の大きさだと思う。
- 放流魚は、尾が小さく、丸みを帯びている。
- 天然魚は、尾が大きく、三角形。
放流魚は流芯から出てくることは滅多にない。
有名なフライフィッシャーも「流芯脇にフライを投じて、流芯に潜むヤマメやイワナを釣るのが好きですね」という発言をDVDで見たことがある。
釣らないと絵にならないだろうから、放流魚を釣ることが多いのだろう。
商売という側面もあるので、なんとも・・・だが。
シャロムの森のハイシーズンには、流芯での反応が多い。
流芯がもっともエサが流れてくることは、間違いない。
流芯で捕食行動をするには、大きな推進力が必要だ。
速く強い流れに逆らって、エサを獲る・・・・そのためには、大きな尾が不可欠。
「速く強い流れに負けない」
っと言っても、常時流れの中にサカナがいるわけではない。
速く強い流れに逆らうには、相当のエネルギーが消費するからだ。
普段は、川底の沈み石付近に潜んでいる。
うまそうなエサが流れてきたら、大きな尾から生む出される瞬発力で一気に捕食する。
こう考えてみると、天然魚は細マッチョであるのも頷ける。
ドライフライで天然魚を釣るには、どうしたらいいか?
まずは、エサが流れてきたことをサカナに認識させることが重要だ。
エサが流れてこないのに、サカナが水面に浮かんでくることはない。
天敵である鳥にみつかる危険もあるし、速く強い流れに逆らうのも相当なエネルギーを消費するからだ。
一方で、流芯の水中には多くのエサが流れている。
中にはちょっと顔を動かせば、ちょっと泳げば、喰えるエサもあるだろう。
そんなちょっとのエネルギー消費で喰えるエサに負けない魅力のあるエサ(うまそうなエサ)を流してやる必要がある。
現実的には、大きなフライだ。
大きなフライのメリットは、うまそうという他にサカナに発見されやすいという点もある。
増水時に大きなフライ、大きなエサというのは、理にかなっている。
反応という面で放流魚と天然魚との違いは、なんだろうか?
- 放流魚は、追い食いすることが多いと感じる。
- 天然魚は、フライを押さえ込んで咥えることが多い気がする。
これは、僕の感覚的なもので数字的なデータはないことを予めに断っておく。
放流魚は、速く流れているエサを捕食することに慣れていない。
さらに尾が小さく丸みを帯びているので、瞬発力がない。
ゆえに、エサの流下速度におつけず、どうしても追いかけて喰う状況になりがちだ。
天然魚は、ペレットは流れてこないし、速く流れてくるエサも捕食しないと成長できない。
生まれてから何度も増水を経験し、速い流れの中での捕食に慣れている。
さらに尾が大きな三角形をしているので、瞬発力もある。
ゆえに、余裕をもってエサが流れてくるポイントに移動し、しっかりと咥えることができる。
シャロムの森では、近年放流をしていないようだ。
生息しているサカナは、天然魚に近い。
ヤマメもイワナも大きさに比べて尾が大きい。
尾の大きさに起因して、時に釣り人を惑わせる。
放流魚しか釣っていない人には、
「なんでこんな速い流芯から反応するのか?」
っと言いたくなるポイントからも反応があったりする。
それが、シャロムの森の面白い点でもあり、難しい点でもある。
こんなことを感じることができるのは、サカナに釣り人の存在を察知されないことが前提である。
ポイントとの距離を十分にあけている釣り人のみが感じることができる・・・・のかもしれない。
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